新型コロナウイルスにより、2020年のレースがバタバタと中止になっているトライアスロン界。
世界のトライアスロンを統括する国際トライアスロン連合(ITU)が今後のレースにおける新型コロナウイルスに対する指針を発表しました。
https://www.jtu.or.jp/news/2020/05/25/26750/
今回は、レースの「主催者向け」の内容ですが、レースに参加する人(競技者)にとっても頭に入れておいて損はない内容になっています。
一部を抜粋して、まとめてみます。
なお、国内レース向けのガイドラインは、5月29日までに発表される見通しです。
目次
マスギャザリング(大規模集会)とリスク評価
日本で取りざたされている「大規模集会」ですが、英語ではマスギャザリング(Mass Gatherings)と言うそうです。
まず、トライアスロンレースがこのマスギャザリングに該当するかというと、
・世界選手権
・国際的スポーツイベント(オリンピックのような?)
・大会の主催によって地域の保健システムのキャパを超える大会
を除いて、そこまでリスクが高いイベントとみなされていないようです。
WHOが発行する「マスギャザリングのためのCOVID-19リスク評価及び軽減チェックリスト」に照らしてみると、トライアスロン大会のリスクは「VERY LOW:非常に低い」「LOW:低い」 のカテゴリーに該当すると記載されています。
レース参加における渡航前診断書の提出について
ITUが主催する大会となると、国際的なレースになります。
つまりは、国を超える人の移動が起こることを意味します。
ITUとして、選手に渡航前診断書の提出を求めることはないですが、開催される国の保健当局の要請に応じて対応することが明記されています。
また、EUを除いて、空港などで入国審査と検疫を実施している国がほとんどです。
現時点で入国時に、渡航前診断書の提出が求められていることを考えると、渡航前診断書の取得がマストでしょう。
この点について、市井のトライアスリートには一見、関係ないような話ですが、海外のIRONMANに出ようと思っている人は注意が必要です。
おそらく、同じような手続きになると思いますし、しばらくはIRONMANに出場するハードルがぐっと上がります。(海外旅行が難しいように)
そう考えると、日本にIRONMAN(ハーフ除く)がないのが、残念でなりませんね。
レース運営に関すること
大会運営者のマスク、フェイスシールド、手袋の使用を強く求めています。
大会運営については、細かい論点も多いので、列挙していきます。
選手の競技以外の活動でのマスク、フェイスシールド、手袋の使用を強く推奨
競技以外でもマスク、フェイスシールド、手袋を使用するように、今回のガイドラインで何回も繰り返し記載されています。
パスタパーティー、開会式/閉会式の規模縮小
いわゆる「三密」を避けるために、レース以外のイベントの規模縮小を求めています。
IRONMANも同じような措置になると思います。
なので、各自で競技前はカーボパーティー、競技後は打ち上げをしましょう。
規模縮小によってエントリーフィーとか下げてほしいですが、新型コロナ対策費の方が高くつきそうで、逆に値上がりしそうな気もします。汗
競技説明会はオンラインで提供
競技説明会は、オンラインで提供しなければならないとされています。
参加義務はなく、欠席や遅刻によるペナルティはないようです。
ルールはゆるくなりましたが、各自で事前確認はしておきましょう。
選手的には、良いニュースな気がします。
タイミングチップ、アンクルバンドは除菌し、特にアンクルバンドは使用しないことを強く推奨
レースで使うタイミングチップとアンクルバンドの除菌が要請されています。
特に、アンクルバンドはエリートレースにおいて、再使用しないことを強く推奨しています。
トランジションチェックイン時間の分散化
トランジションエリアでの混雑を避けるために、チェックイン時間が分散化されます。
スタートは全面的にウェーブスタートになる可能性
混雑を避けるために、スタートについてはローリングスタート方式を採用することが望ましいとされています。
一斉スタートはなくなりそうですね。
各選手に最低2mのトランジションスペースを推奨
たぶん、これは無理ゲーです。
よほど広大なトランジションエリアができることになるでしょう。
これが実現したら、トランジションタイムがめちゃくちゃかかるでしょうね。
エイジのエントリー選手数を減らすという選択肢もありますが。。。
ランで4m未満の距離で選手が後ろを走らないよう推奨
ランパートでもドラフティングが禁止されました。
ランパートのエイドステーションは、セルフサービスへ
いわゆる紙コップにドリンクが入れてあるサービスがなくなり、セルフサービスになる可能性が高いです。
小さいペットボトルの提供になるかもしれません。
また、個人的にはゴミ箱をたくさん設置してほしいです。
選手はできるだけゴミ箱に捨てるようにする。
よく、何もない道端に捨てている人がいますが、あれが全く意味がわかりません。(マラソン競技の見すぎです)
以上が、ITUが発表したガイドラインのまとめです。
5月29日までに国内大会のガイドラインも出てくると思うので、引き続きウォッチしていきたいと思います。
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