本書のタイトルから「運動しても痩せない」ということが読み取れます。
これが結論です。
しかし、痩せる効果がなくとも、運動は私達の身体に好影響を与えるようです。
消費カロリー>摂取カロリー=痩せる
痩せるためには、運動は必要ありません。
痩せるための絶対的な方程式は、
消費カロリー>摂取カロリー=痩せる
です。
どれだけ運動して消費カロリーを増やしても、
それを上回るカロリーを摂取していれば、ダイエット効果は見込めません。
そこで本書では、
ジャンクフードなど食生活をやめて、摂取カロリーを制限することが推奨されています。
「痩せる=運動」は、直接的につながらないので要注意です。
運動する意味とは
生物学や進化心理学のような学問を少しでもかじったことがある人は、
わかると思いますが、
私たち人間のハードウェア(スペック)は、
旧石器時代と変わりません。
容姿や脳、代謝機能は、多少の変異はあるもののほぼ同じです。
では、なぜ運動する必要があるのかという命題に関しては、
「そういうものだから」としか言えないと思います。
私達には、狩猟採集民だった頃の人間としての機能が引き継がれており、
身体を動かすことで、うまくいくようにプログラムされています。
おそらく多くのトライアスリートが賛同してくれると思いますが、
運動しないと日常生活で調子が出なくないですか?
細かいメカニズムは説明できませんが、人体が「そういうものだから」でしょう。
本書を読みながら、運動する意味を考える無意味さを感じました。
運動すればするだけカロリーが消費されるわけではない
この点が、運動すれば痩せるわけではないという結論の根拠です。
私も勘違いしていましたが、
運動すればするだけカロリーが消費されるわけではないようです。
本書で紹介されていますが、
タンザニアで未だ狩猟採集の暮らしをしているハッザ族という先住民族がいます。
彼らは現代人と比較して多く時間を獲物を採取したり、長く歩いて移動しています。
しかし、消費カロリーは欧米の一般人と変わらないそうです。
ここで導き出された結論は、
「人体は1日のカロリー消費量を一定の範囲内におさめるために、
活動レベルの変化に実に巧みに対応している。」
ということです。
もちろん短期的には、運動するだけ消費カロリーは増えていくと思いますが、
トレーニングと同様に身体は適応していくので、
徐々に運動の効果がなくなっていくでしょう。
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